外壁塗装で火災保険申請をする方法

美しい外観を保つためだけでなく、雨風から住まいを守るために欠かせない外壁塗装。
台風や雹(ひょう)などの自然災害によって外壁が損傷した場合、早急な修繕が必要になります。しかし、高額な修繕費用が発生してしまうため、修繕を後回しにしてしまう方も多いのではないでしょうか?

そんな時、頼りになるのが火災保険です。実は、多くの火災保険には自然災害で損傷した外壁の修繕費用も補償の対象に含まれています。うまく活用し給付金を受給できれば、外壁塗装にかかる費用を大幅に抑えられるかもしれません。

ただし、火災保険を使った外壁塗装には、給付金の申請手続きや、信頼できる業者選びなどについて注意点があります。

この記事では、火災保険を活用した外壁塗装のメリットとデメリット、具体的な手順、そして注意しておくべきポイントについて詳しく解説していきます。火災保険を使って外壁塗装を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

火災保険とは

火災保険とは

大切なご自宅や思い出の品々が、もしもの災害で傷ついてしまった時、その損害を補償してくれるのが火災保険です。一軒家にお住まいの方でも、分譲・賃貸マンションにお住まいの方でも、住まい方に関わらず加入できるのが魅力です

火災保険でカバーされる災害や事故の種類は、保険会社ごとに多少の違いがありますが、主なものとしては次のようなものがあります。

  • 火災
  • 暴風雨などの風水害
  • 豪雪による損壊
  • 洪水や水災による浸水

また、火災保険では、補償の対象を「建物」と「家財」の2つに分類しているのが特徴的です。建物の補償には、門や塀、倉庫など、建物に付随する構造物も含まれています。

さらに、家財の補償をプラスすると、家具や電化製品、衣服などの生活必需品も保険の対象となります。損害発生時の急な出費まで補償の範囲に含めてくれる手厚い保険会社もあります。

つまり、火災保険は住宅について、火災や自然災害による損失を幅広くカバーしてくれる、とても心強い味方だと言えるでしょう。

外壁塗装に火災保険が適用される条件

外壁塗装に火災保険が適用される条件

外壁塗装に火災保険を適用するには、いくつかの条件をクリアする必要があります。ここでは、外壁塗装に火災保険が適用される条件について、具体的な事例を交えながら詳しく解説していきます。

自然災害による被害(台風、雹、洪水など)

外壁塗装に火災保険を適用する条件として真っ先に思い浮かぶのが、自然災害によるダメージではないでしょうか。例えば、以下のようなケースが該当します。

  • 台風で飛ばされた物が当たって外壁が傷ついた
  • 大粒の雹が降って外壁にへこみができた
  • 洪水で住宅の外壁が水浸しになった

ただし、自然災害によるダメージでもその程度や範囲によっては、火災保険が適用されない場合があります。例えば、以下のようなケースでは給付金がおりない可能性が高くなります。

  • ダメージが少なく外壁の機能に影響がない場合
  • ダメージが一部分だけで広範囲に及んでいない場合
  • 自然災害とダメージの因果関係がはっきりしない場合

適正な給付金を受け取るためには、自然災害によって損傷が発生したことを、確認できるようにしておく必要があります。

自然災害でダメージを受けてしまったら、まずはその状況を写真や動画で記録し、被害の詳細をまとめておくのがよいでしょう。

ひび割れや剥がれなどの外壁の損傷

ひび割れや剥がれなどの外壁の損傷

外壁の塗装にトラブルが発生したとき、火災保険が適用される場合があります。しかし、単なる経年劣化では補償の対象外です。火災保険では、自然災害による被害だけでなく、「不測かつ突発的な事故」による被害も補償が可能になっています。

どんな場合に火災保険が適用されるのでしょうか。具体的な例を見てみましょう。

  • イタズラ:悪戯で外壁にヒビが入ってしまった場合
  • 強風による飛来物の衝突:強い風で飛ばされた物が外壁に当たり、塗装がはがれてしまったとき
  • 工事ミス:工事中の不注意で外壁を傷つけてしまったケース

このように、事故や思わぬトラブルが原因で外壁の塗装にダメージを受けたときは、加入している火災保険の補償内容次第では、給付金の請求が可能なこともあります

ただし、外壁のダメージの程度によっては、火災保険が適用されないこともあるので注意が必要です。また、地震による損傷は火災保険の対象外なので、地震が原因の場合は地震保険に入っていないと補償されません。

外壁の塗装トラブルに火災保険が適用されるかどうかは、ケースバイケースです。もしもの時に備えて、保険の補償内容をしっかり確認しておくことをおすすめします。

サイディングに火災保険が適用されるための条件

サイディングは家の外壁材の一種で、主に戸建て住宅で使用されています。ダメージがサイディングにダメージが生じた場合、火災保険が適用される可能性がありますが、そのためにはいくつかの条件をクリアしなければなりません。

サイディングに火災保険を適用するための主な条件は次の通りです。

条件対象外
突発的なアクシデントや不可抗力によるダメージ経年劣化や通常の使用による損傷は対象外
メンテナンスを定期的に行っていることメンテナンス不足が原因のダメージは対象外
例:塗装をサボってサイディングに穴が開いたなど
ダメージの範囲が一定程度広いことごく軽微なダメージは対象外

例えば、台風で飛ばされた物が当たりサイディングに穴が開いた場合などは、火災保険が適用される可能性が高いでしょう。一方で、塗装のメンテナンスを怠ったためにサイディングが剥がれてしまったようなケースは、火災保険の適用は難しいと考えられます。

サイディングの損傷に対して火災保険の給付金を請求するためには、ダメージの原因をしっかりと見極めることが大切です。

火災保険を使った外壁塗装の事例

火災保険を使った外壁塗装の事例

大切な我が家の外壁にダメージを受けてしまった時、火災保険を上手に活用することで、修繕を行えるケースがあります。例えば、こんな以下の場合が考えられます。

  • 火災によって外壁が損傷した場合 
  • 風災や雹災によって外壁が損傷した場合
  • 水災によって外壁が損傷した場合

それぞれの事例について、もう少し詳しく見ていきましょう。

火災によって外壁が損傷した場合 

もし不幸にも火事に巻き込まれ、外壁が焼けてしまったら、火災保険の給付金を使って外壁塗装の修繕を行える可能性があります。

具体的には、以下のような事例が考えられます。

  • 隣家で発生した火災により、外壁の一部が焼けるなどの被害が出た場合
  • キッチンでの天ぷら油の火災が原因で、外壁に汚れや焦げ跡がついた場合
  • 放火によって外壁が焼け焦げた場合

このような状況では、火災保険を利用して外壁塗装の修繕を行うことができます。ただし、火災保険の適用範囲や条件は、加入している保険商品によって異なるため、事前に確認しておくことが賢明です。

風災や雹災によって外壁が損傷した場合

台風や雹なども、外壁に大きなダメージを与える厄介な自然災害です。強風で吹き飛ばされた物が外壁に激突したり、大粒の雹が外壁に当たったりすることで、塗装が剥がれたりひび割れたりすることがあります。

具体的には、こんな事例が考えられます。

  • 台風で飛ばされた物が当たって、外壁の一部が剥がれた
  • 突風で看板が外壁に衝突し、塗装が傷ついた
  • 雹で外壁の一部がへこんだ

風災や雹災による外壁の損傷は、火災保険の対象になることが多いです。ただし、損傷の程度や範囲によっては、保険が適用されない場合もあるので注意が必要です。

損傷の程度火災保険適用の可能性
軽微な損傷低い
一部の損傷中程度
広範囲の損傷高い


台風や雹で外壁が損傷してしまったら、まずは被害状況を詳細に記録し、保険会社に相談するのがおすすめです。

水災によって外壁が損傷した場合 

水害も、外壁塗装に大きな被害を及ぼす厄介な自然災害の一つです。洪水や高潮の影響で外壁が水に浸かってしまうと、塗装が剥がれたり、カビが生えたりする恐れがあります。

水害による外壁の損傷事例としては、以下のようなケースが考えられます。

  • 大雨で外壁の下部が浸水し、塗装が剥がれてしまった
  • 高潮の影響で外壁が波にさらされ、塗装に傷がついてしまった
  • 洪水で外壁が長時間水没し、カビが繁殖してしまった

水害による外壁の損傷は、火災保険の補償対象になる場合もありますが、保険の種類や適用条件によって異なります。ただし、次のような場合は、保険の適用が難しいことがあるので注意が必要です。

  • 外壁の損傷が軽微で、機能にほとんど支障がない場合
  • 損傷箇所が一部分に限られている場合
  • 水害と外壁の損傷との因果関係がはっきりしない場合

火災保険を活用した外壁塗装は、火事や自然災害で傷ついてしまった外壁を修繕する際に頼りになる手段です。ただし、保険の適用条件や範囲は、加入している火災保険の内容によって異なるため注意が必要です。

外壁の損傷を発見したらまずは被害状況を詳細に記録し、保険会社に相談することをおすすめします。そして、補償内容を満たしている場合は、火災保険を活用して外壁塗装の修繕を検討してみるのも良いかもしれません。うまく火災保険を利用できれば、修繕費用を抑えられたり自己負担なしで修繕できたりする可能性があります。

火災保険が適用されない事例

火災保険が適用されない事例

以下の条件で外壁に損傷が発生した場合でも、火災保険が適用されません。

  • 経年劣化による外壁の損傷
  • 地震による外壁の損傷
  • 施工業者の施工不良による外壁損傷


それぞれについて詳しくみていきましょう。

経年劣化による外壁の損傷

建物の外観を長く美しく保つためには、外壁のメンテナンスが欠かせません。しかし、時間の経過とともに、風雨や日光などの自然の影響を受けて、外壁は少しずつ劣化していくものです。塗装が剥がれたり、ひび割れが生じたりすることは、ある程度は仕方のないことかもしれませんね。

ただ、こうした経年劣化による外壁の損傷については、残念ながら火災保険の対象となりにくいのが現状です。典型的な損傷の例を以下の表にまとめました。

損傷の種類原因
外壁塗装の色褪せ築20年の家の外壁が日光や雨風にさらされた
外壁のひび割れ老朽化によって徐々にひび割れが生じた
外壁塗装の剥がれとカビの発生長年の湿気の影響

これらの損傷は、突発的な事故や自然災害ではなく、時間の経過に伴う建物の老朽化が主な原因であるため、火災保険の適用は難しいでしょう。

経年劣化で傷んだ外壁を塗装し直す場合は、自己負担で行うのが一般的です。また、定期的な外壁塗装メンテナンスをして経年劣化を予防していくことも重要です。

地震による外壁の損傷

地震による外壁の損傷

地震は、建物の外壁に深刻な損傷をもたらす可能性があります。その被害の様相は、地震の規模や建物の状態によって異なりますが、いくつかの典型的なパターンがあります。

損傷の種類原因
外壁の亀裂大地震の影響
外壁タイルの剥落地震の揺れ
外壁の損傷液状化現象

こうした地震による損害に備えるためには、通常の火災保険だけでなく、地震保険への加入が不可欠です。ただし、地震保険の保険料は比較的高く設定されており、補償内容にも一定の制限があることに注意が必要ですね。

以下の表は、火災保険と地震保険の補償内容を比較したものです。

保険の種類補償内容
火災保険火事、台風、水害など
地震保険地震、津波、火山の噴火など

万が一、地震によって外壁が損傷してしまった場合は、次の点に気をつけましょう。

  • 被害状況を写真や動画で詳細に記録する
  • 加入している保険の種類を確認する
  • 保険会社に連絡をして、必要な手続きを進める

地震は予期せぬ時に起こるものですが、日頃から備えを怠らず、いざという時に適切な行動がとれるよう、心がけることが大切です。

塗装業者の施工不良による外壁損傷

外壁塗装を実施する際は、優良な業者かつ適切な施工方法・材料の選択が重要です。

しかし、残念ながら、業者の技術不足や手抜き工事が原因で、外壁にダメージが生じてしまうケースも見受けられます。こうした施工不良による外壁の損傷は、多くの場合、火災保険の補償対象外となってしまうのです。

具体的な施工不良による外壁損傷の例を、以下の表にまとめました。

損傷の種類原因
塗装の剥離下地処理の不備
色むらや塗装の剥がれ低品質な塗料の使用
外壁の傷つき施工業者の不注意

このような外壁の損傷に対して、火災保険の給付金を請求することは難しいのが現状です。

施工不良による外壁の損傷を未然に防ぐためには、信頼できる優良業者を選ぶことが何よりも大切です。業者選定の際は、次の点に注意を払いましょう。

  • 過去の施工実績や評判をチェックする
  • 施工方法や使用する材料の品質を確認する
  • アフターフォローやサービス保証の内容を把握する

もし、施工不良によって外壁に損傷が生じてしまった場合は、施工業者に修繕を求めることになります。トラブルを避けるためにも、事前の入念な業者選定が欠かせません。

安易に評判の悪い業者に依頼してしまうと、後々大きな問題に発展するリスクがあるので、慎重に検討することが重要です。

外壁塗装は建物の美観と耐久性に直結する重要な工事です。信頼できる業者を選び、適切な施工を行うことで、外壁を長く美しく保ちましょう。

火災保険を使った外壁塗装の手順

火災保険を使った外壁塗装の手順

火災保険を利用して外壁塗装を行う場合、以下のステップで行う必要があります。

  • 損傷状況の確認と記録
  • 火災保険会社への連絡と必要書類の確認
  • 申請書類の準備と提出
  • 保険会社による現地調査
  • 外壁塗装工事の実施

ここでは、その手順を詳しく解説していきましょう。

損傷状況の確認と記録

火災保険を使った外壁塗装の第一歩は、ご自宅の損傷状況の確認と記録です。ご自宅の外壁の損傷箇所を見落とさないよう、建物の隅々まで入念にチェックしましょう。損傷が見つかったら詳細な写真を撮影してください。

次に、複数の塗装業者に連絡を取り、現地調査と見積もりを依頼します。各業者から提示された見積書は、保険申請書類に添付する必要があるので、大切に保管しておく必要があります。

このように、損傷状況の確認と記録は面倒でも入念に行う必要があります。これらの記録がないと、事故が発生した状況を保険会社が確認できず、給付金申請が却下されたり金額を減らされたりする可能性が高くなります。

面倒かもしれませんが、非常に重要なのでしっかりと行うようにしましょう。

火災保険会社への連絡と必要書類の確認

損傷状況の確認と記録が終わったら、次は火災保険会社への連絡です。まず、自分が加入している火災保険の種類と補償内容を改めて確認しましょう。外壁塗装が補償の対象になっているかどうかを確かめ、必要な申請書類をリストアップします。不明な点があれば、保険会社に問い合わせて明確にしておくことが大切です。

確認すべき事項は以下の通りです。

  • 補償の対象となる損傷の種類
  • 必要な申請書類の種類
  • 書類の提出方法(郵送 or オンライン)

必要な書類が足りないと後で再提出を求められ、給付金の受取が遅くなる可能性が高まります。後で面倒な思いをせずに済むよう、この段階で必要書類について入念に確認しておきましょう。

申請書類の準備と提出

申請書類の準備と提出

必要な書類が確認できたら次はその書類を準備してもれなく記入しましょう。あわせて、損傷状況の写真や業者の見積書など、必要な添付資料も用意します。

書類の提出方法は、保険会社によって異なります。

提出方法注意点
郵送書留など記録の残る方法で送付する
オンライン提出先のURLや手順を確認する

書類の不備や提出方法の間違いは、申請の遅れや認否に影響します。十分な確認を行い、適切に申請書類を準備・提出しましょう。

保険会社による現地調査

書類の提出を受けた保険会社は、通常、現地調査を実施して損傷状況を確認します。この際、保険会社の調査員と塗装業者が立ち会うことが一般的です。

現地調査に立ち会う際は、以下の点に注意しましょう。

  • 損傷箇所を明確に説明する
  • 調査員の質問に誠実に答える
  • 必要に応じて、追加の写真や資料を提供する

ただし、保険会社の調査員は必ずしも信用できるとは限りません。中には給付金の支払いを抑えるために、損傷の程度を過小評価したり、保険適用外の事例であると判断したりする調査員もいます。

その場合は、損傷箇所を明確に説明し補償の範囲内である旨を説明したり、追加の写真や資料を提供し損傷の状況を正確に伝えたりする必要があります

給付金の支払い

給付金の支払い

現地調査の結果から、保険会社が損傷状況を確認し給付金の支払いが決定されると給付金が支払われます。

給付金の支払いには、通常、給付金請求から支払いまでの期間は1~2ヶ月程度が一般的です。ただし、損傷状況の確認に時間がかかる場合や、追加の資料提出が必要な場合はさらに時間がかかることがあります。

また、給付金の額に納得がいかない場合は、保険会社に再調査を求めることもできます。ただし、再調査を求める際は、根拠となる資料を提示する必要があります。

その際には、以下のような書類を追加で提出しましょう。

  • 損傷状況を詳細に記録した写真や動画
  • 修繕業者の見積書や診断書
  • 被害状況を記録した報告書
  • 自治体の発行する被災証明書(災害による損傷の場合)

このように、保険会社の担当者が、損傷箇所が補償の範囲内であることを確認できる資料を提出する必要があります。

外壁塗装工事の実施

給付金の支払いが決定したら、いよいよ外壁塗装工事業者に依頼します。工事の際には以下を行うのがおすすめです。

  1. 定期的な工事進捗状況の確認と記録
  2. 工事完了後の入念な仕上がりチェックと検査


これらを通して塗装がしっかりと行われているか確認して、手抜き工事などが生じないようにチェックしましょう。外壁塗装工事が無事に完了したら、わが家が新築のような見た目に生まれ変わります。

火災保険を使った外壁塗装の際には、給付金請求手順を適切に行うことが大切です。漏れがあると給付金を受け取れなくなる恐れがあるので、損傷状況の確認から工事の実施まで、各ステップで必要な作業を漏れなく行いましょう。

火災保険を使った外壁塗装のメリットとデメリット

火災保険を使った外壁塗装のメリットとデメリット

火災保険を使った外壁塗装には、メリットとデメリットが存在します。ここでは3つのメリットと2つのデメリットを紹介してきます。

火災保険を使った外壁塗装のメリット

火災保険を使った外壁塗装をすることのメリットは以下の3つです。

  • 無料または自己負担を抑えて外壁塗装の修理ができる
  • 定期的なメンテナンスができ住宅の寿命が延びる
  • 火災保険料を無駄にせず有効活用できる


それぞれについて詳しく解説します。

無料または自己負担を抑えて外壁塗装の修理ができる

火災保険を活用すれば、外壁塗装の修理費用を無料または自己負担を最小限に抑えられます。台風や大雨などの自然災害で家の外壁が損傷した場合、火災保険を使えば、高額な修理費用を節約できるでしょう。

ただし、損傷状況によっては火災保険の適用範囲外になる恐れがあるので、事前に保険の補償内容をしっかり確認しておくことが大切です。

定期的なメンテナンスができ住宅の寿命が延びる

定期的なメンテナンスができ住宅の寿命が延びる

外壁塗装は、住宅の寿命を延ばすために欠かせないメンテナンスの一つです。火災保険を活用することで、定期的に外壁の点検や修理ができます。

外壁の傷みを放置しておくと、雨漏りや断熱性の低下などの問題につながるおそれがあります。しかし、火災保険を使えば、そうしたリスクを未然に防ぐことができるでしょう。定期的なメンテナンスを行うことで、家の寿命が延び、長く大切な我が家に住み続けられるはずです。

火災保険料を無駄にせず有効活用できる

火災保険に加入していても、実際に保険を使う機会は少ないものです。せっかく支払っている保険料を無駄にしないためにも、外壁塗装に火災保険を活用するのは賢明な選択と言えるでしょう。

火災保険を使わずに外壁塗装を行うと、高額な費用がかかってしまいます。しかし、火災保険を利用すれば給付金を有効に活用しながら住宅を美しく保てます。

火災保険を使わなければ保険料を払うだけになってしまいますが、住宅のメンテナンスに火災保険を上手に使うことで、火災保険を有効活用できます。

火災保険を使った外壁塗装のデメリット

一方で、火災保険を使った外壁塗装をすることのデメリットは以下の2つです。

  • 申請手続きを個人でするのが難しい
  • 支払いまでに時間がかかる

それぞれにデメリットについて解説します。

申請手続きを個人でするのが難しい

火災保険を使って外壁塗装を行う場合、保険の申請手続きを個人で行う必要があります。しかし、申請手続きは複雑で必要書類も多岐にわたるため、難易度が高いのが正直なところです。

書類の不備や記入ミスがあると、給付金の支払いが遅れたり、最悪の場合は給付金を受け取れなくなる恐れもあります。

特に火災保険の給付金の申請が初めてであれば、こういったリスクが高くなるでしょう。申請手続きの難しさは、火災保険を使った外壁塗装の大きなデメリットと言えます。

支払いまでに時間がかかる

火災保険を使った外壁塗装のもう一つのデメリットは、給付金の支払いまでに時間がかかることです。

申請手続きが完了しても、保険会社による審査や調査に時間を要するため、実際に火災保険の給付金が支払われるまでには数ヶ月かかるのが一般的です。その間、業者への支払いは自己資金で行わなければならないため、一時的に資金繰りが厳しくなる可能性があります。

また、審査の結果、給付金の支払いが認められない場合もあるので注意が必要です。支払いまでの期間が長いことを念頭に置いて、資金計画を立てる必要があります。

外壁塗装に火災保険を使う際の注意点

外壁塗装に火災保険を使う際の注意点

外壁塗装に火災保険を使う場合、以下の4つの注意点に気を付ける必要があります。

  • 火災保険の申請は自分で行わなければならない
  • 請求額通りの給付金がもらえるとは限らない
  • 給付金の全額支払いには条件がある
  • 良質な業者と悪徳業者を見極める必要がある

それぞれの注意点について詳しく説明していきましょう。

火災保険の申請は自分で行わなければならない

まず、火災保険の申請は、お客様ご自身で行う必要があります。業者に申請を代行してもらったり、サポートを受けたりすること自体は問題ありませんが、保険会社との契約では、給付金請求は被保険者本人が行うべきだと明記されています。

業者が調査を行い書類を作成するのは合法ですが、業者が申請まで代行することは契約違反になってしまいます。例外として、弁護士資格を持っている人が書類作成をするのは合法ですが、それ以外のリフォーム業者などが保険申請を代行すると違法になります。

ただし、中には違法であることを知りながら、代わりに書類作成などの作業を行う悪徳業者もいるので注意が必要です。こういった業者にかかわると、知らず知らずのうちに申込者が違法行為に加担したことになる恐れがあります。

このような業者とのトラブルを避けるためには、火災保険の申請は自分で行わなければならないことを理解しておく必要がありあす。

請求額通りの給付金がもらえるとは限らない

次に覚えておきたいのは、火災保険の請求額がそのまま全額支払われるとは限らないということです。火災保険は実際に被った損害を補償するものであり、支給額は鑑定人の判断に委ねられています。

以下の表は、火災保険の請求額と査定結果、修繕費用、自己負担額の関係の一例を示しています。

ケース請求額査定結果修繕費用自己負担額
A100万円100万円100万円0円
B100万円50万円60万円10万円


ケースAのように、大きな被害を受けた場合は全額が補償されますが、ケースBのように被害が軽度な場合は、鑑定結果に基づいて支給額が減額される可能性があります。

また、火災保険の補償対象は、損害を受ける前の状態に戻すための修繕費用のみです。より高性能な材料を使用したり、設備のグレードアップを図ったりする場合、その差額は自己負担となります。

火災保険の支払額は、鑑定結果や修繕内容によって変動する可能性があることを理解しておくことが重要です。必ずしも請求した金額が全額もらえるとは限りません。

給付金の全額支払いには条件がある

給付金の全額支払いには条件がある

外壁塗装に火災保険を利用する際、給付金が全額支払われるためには条件があります。給付金の全額支払いの条件は以下の4つを満たすことです。

  • 補償対象の災害・事故による損傷であること
  • 損傷が保険会社の基準を満たしていること
  • 工事内容が約款に沿っていること
  • 有効な契約で保険料の滞納がないこと

これらの条件を満たした場合は給付金が全額支払われる可能性があります。

ただし、保険会社によって給付金の算出方法が異なるため、見積もり金額と同額が支払われるとは限りません。申請する際に提出する写真や書類の内容によっては、給付金額が減額される可能性が考えられます。

もしも全額が支払われず、査定額に納得がいかない場合は再査定を依頼することも可能です。ただし保険会社の担当者を納得させるような的確な書類によって、全額給付が妥当であるという旨を示せなければ、再査定の結果が初回と同じになる可能性もあります。

良質な業者と悪徳業者を見極める必要がある

外壁塗装で火災保険を使う際は、悪質な業者に気を付ける必要があります。保険を使ってお得にリフォームできると勧誘する業者が増えていますが、中には悪徳業者も紛れ込んでいます。

良質な業者を見つけるためには、見積もりを依頼する段階から注意深く業者を見極めることが大切です。複数の業者から見積もりを取り、提案内容や価格、対応の仕方などを比較検討しましょう。また、口コミや評判を確認するのも業者選びの参考になります。

悪徳業者の中には、適切な見積もりを提示しなかったり、手抜き工事を行ったりするケースがあります。そのほか、以下のような特徴も見られます。

  • 高額な手数料を請求する
  • 無理やり自社との契約を迫る
  • 不必要な工事を提案する
  • 虚偽の内容での給付金申請を勧める


こうした業者に依頼すると、給付金を適切に受け取れないどころか、詐欺に巻き込まれるリスクもあります。工事を急がせたり、契約書を作成しなかったりする業者は要注意です。

信頼できる業者を選ぶためには、複数の業者から見積もりを取り、提案内容や価格、対応の仕方などを比較検討することが重要です。

火災保険を使った外壁塗装は、正しい手続きを踏めばお得にリフォームできる反面、悪質業者のトラブルに巻き込まれるリスクも存在します。業者選びの段階から注意深く見極め、信頼できる業者を選ぶことが何より大切だと言えるでしょう。

火災保険を使って外壁塗装をするならペイプロに依頼!

火災保険を使って外壁塗装をするならペイプロに依頼!

外壁塗装に火災保険を活用することで、高額な修繕費用を抑えられます。ただし、保険の申請手続きや業者選びには、いくつかの注意点があることも忘れてはいけません。この記事では、火災保険を使った外壁塗装のメリットやデメリット、手順、注意点などを詳しく説明しました。外壁塗装を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

もしも、「火災保険の給付金を使いたいけど、自分でやるのは難しそう」「外壁塗装をどの業者に頼めばよいかわからない」というお悩みをお持ちであれば、ぜひペイプロをご利用ください。

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