外壁塗装で失敗しない色の選び方とコツをアドバイス!

外壁塗装は、やっぱり気に入らないとなっても簡単に塗り替えとはいきません。また、外壁は家のイメージを大きく左右し、別の色に塗り替えれば別の家に見えるほどの違いがあります。失敗が不安で、色選びには迷ってしまいますね。

この記事では、外壁塗装の色選びの失敗例とその対策、失敗しないコツや人気色の特徴を解説します。外壁の再塗装をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

目次

外壁塗装の色選びの失敗例

外壁塗装の色選びの失敗例

この項では、色選びの方法を間違えてしまった失敗例と、それについての事前の対策をご紹介します。

選んだイメージと色が違った

色選びの段階では問題なかったのに、実際の外壁の仕上がりが、イメージしていたのと異なる失敗があります。

外壁の色味が本当にはっきりするのは、塗膜の3層目の上塗りの工程になってからであることも多く、その場合は工程がかなり進んでからです。

実際に外壁に施工したら、色の明るさや塗膜のつやの加減がイメージと違う失敗は、程度の差はあっても多いようです。

これをなるべく避けるためには、色決めの時点でなるべく具体的なイメージがあり、それに基づく色確認が必要です。外壁の色の選び方については、後述します。

色の組み合わせが失敗だった

外壁の色自体は悪くないけれど、屋根やドアなどと壁面の色の組み合わせが良くなかったなどの失敗例もあります。

これには、ツートーンの壁面の色の組み合せや、部分的なアクセントの建材(木材やタイル)の色との組み合わせが悪かったという失敗例も含まれるでしょう。

色の組合せが合わない理由は、以下の失敗が考えられます。

  • 暖色系と寒色系の色を組み合わせてしまった。(青とオレンジなど)
  • 3色以上使用して外壁全体が煩雑なイメージに。
  • 雨樋など付帯部の色との相性を考えなかった。

また、以前塗装しなかった部分の劣化の進行から、質感が合わなくなるケースもあります。家の細かい建具や屋根と外壁の組み合わせは、考えがいかないことも多いですが、意外に要注意です。

汚れが目立ちやすかった

汚れが目立ちやすかった

外壁塗装の施工後からそんなに日数が経たないうちに外壁が汚れて見えるのは、残念ですね。

明るめの色の外壁は、壁材の種類によってはすすや土ぼこりなどが雨で定着して、汚れやすい場合もあります。「汚れても暗めの色なら目立たなかった」という後悔の声は多いです。

汚れやすさは色選びの問題のほかに、外壁の仕上げや塗料の機能にも左右されます。事前に塗料の防汚性能を確認すると良いでしょう。

また、自前の高圧洗浄を行っても、外壁を傷めずに簡単に汚れを落とせるかを確認しておくという方法もあります。ただし、防水上デリケートな場所に強い水勢の洗浄をかけるのは禁物です。そもそも「やっても大丈夫か」の確認が必要でしょう。

周囲の建物や街にマッチしなかった

家の場所が市街地か、自然に恵まれた環境か、周囲の建物はどのようなものが多いかなどは考えていないことも。その結果、仕上がりには満足でも外壁の仕上がりの色が周囲から浮いてしまうという失敗があります。

たとえば古い和風の家屋が多い中に、濃いグレーや黒の外壁の洋風モダン住宅は、どうしてもうまく合わないでしょう。また、稀ですが史跡や観光地などでは景観地区に指定されていることがあり、その場合は外壁の色に制限があるため、どんなに蛍光イエローやショッキングピンクが良くても、好きにはできません。

周囲の環境からも外壁の色味を検討するか、建てたい家に合わせて、事前に土地を選びましょう。

サイディングを1色に塗ったら単調な印象に

レンガ調など2色使いのサイディングの外壁は、単色で塗りつぶすと単調で安っぽいイメージになってしまう失敗があります。サイディングのパターンに事前に気づかずに工事を進めてしまい、仕上がりに後悔するケースも多いです。

対策としては目地部分を作るように、丁寧に塗分けするのがよいです。しかし目地部分も塗って、ほかの部分と塗り分ける必要があるために手間を要し、費用も高くなります。

1色に塗って失敗になりそうな場合、クリア塗装にして元の色や質感をそのまま残せれば問題ありません。ただし現在の外壁の状態が汚れたり傷んでいる場合は、元の壁面に対する隠ぺい力がないクリア塗装で済ますのは困難です。

経年劣化でさえない外観に

外壁塗装して最初のうちは良かったけど、外壁の色あせやくすみが進行すると、想定外に見栄えが悪くなってしまう失敗があります。

日当たりの良い、開けた場所の壁面や、紫外線に弱い性能や色の塗料を施工した場合はとくに要注意です。

色あせの対策については後述します。経年変化自体はどのような壁面でも起こるので、色つやが落ち着いてきた状態もある程度想像しておくとよいでしょう。

外壁塗装の色選びで失敗しないコツ

外壁塗装の色選びで失敗しないコツ

色選びの際にいくつかのセオリーを守ることで、大きな失敗を回避できることがあります。

明るい色の方が失敗が少ない

壁面全体の塗装色なら、明るい淡い色の方が失敗は少ないです。また、以下の3色を選べば失敗が少ないと言われています。

  • グレー(汚れが目立たない)
  • ブラウン(色あせしにくい)
  • ベージュ(周囲に溶け込みやすい)

明るい色の外壁で汚れが心配な場合、周囲の家で確認してみましょう。家の外壁の汚れ方は土地の湿度や土の露出、土ぼこりの色などでも違いがあります。

使う色は3色まで【ブログなどを参考に】

壁面にあしらう色が多すぎると印象がちぐはぐになり、色の組合せが難しくなります。つまり色数が多いと失敗が増えることになります。効果的な色遣いのためにも、使う色は3色か、できれば2色が安全です。

派手な原色などはアクセントカラーとして、小さな面積にとどめておくことで、文字通り効果的なアクセントとなります。

色見本の使い方

色見本は小さなものではなく、A4サイズ以上の大きいものを使うと、壁面などの大きな面に塗装したときとのイメージの差を避けやすくなり、失敗は減ります。小さい色見本は、実際の壁面より濃いめの色に見えることが多いためです。

また、色決めは室内の打ち合わせで進めることが多いですが、色見本は屋外の太陽光で見てみると、印象が変わります。

カラーシミュレーションの活用【屋根と合わせる】

パソコンなどのアプリで、家の写真やパース(CG合成)の壁面の色を自由に変えて試すことができます。壁面色の大きな方針を決めるのには、とても便利です。

壁面の大きな面積や、戸外の時間帯別の光の反射率もシミュレーションしやすいため、さまざまなパターンを試してみましょう。

色あせしにくい色の選び方

色あせもある程度の対策が可能です。まず以下のように色によって色あせしやすい色と、しにくい色があります。

色褪せがしにくい色白系・黒系・ベージュ系・青系・グレー系
色褪せがしやすい色赤や黄などの原色系

壁面が劣化してチョーキングが起きると、壁面が白っぽくなりますが、明るい色はその変化の失敗が分かりにくいと言えるでしょう。

▼チョーキング現象について詳しくはこちら
外壁のチョーキング現象とは?原因や対策・予防方法を徹底解説!

また、褪せにくい、紫外線に強い塗料を使用することがおすすめです。塗料の中には塗膜の分解を抑える機能を備えた塗料があり、紫外線の影響による、色褪せなどの経年劣化を防げます。

紫外線に強い塗料の例

  • アレスダイナミックTOP(関西ペイント)
  • パーフェクトトップ(日本ペイント)
  • プレミアムシリコン(エスケー化研)


外壁塗装用の塗料は、アクリル塗料・ウレタン塗料・シリコン塗料・ラジカル塗料・フッ素塗料・無機塗料など用途やグレードで、さまざまな種類があります。

それぞれの塗料は機能や耐用年数、単価などが異なるので、塗り替えに適した塗料を選ぶためにはそれらの違いをある程度知って、頼れる業者とよく相談することが大切です。

▼頼れる業者の探し方について詳しくはこちら
結局、どの業者がいいの?

周囲の景観をよく見てみる

周囲の景観をよく見てみる

家の外観は、街の景観にもマッチしてこそ映えるものです。つまりその場所にどんな外観の家が建ったら、周囲にマッチして見栄えが良いかを考えるのも、色決めの大切な要素となります。

また、日本の家屋の外壁は落ち着いた色が選ばれやすいため、原色などの印象の強い色は、それだけで周囲から違和感のある状態になりやすいでしょう。

思い切った色遣いにしたい方は、家を建てる土地を考えるほかに、門扉や塀など外構の仕立て方や塗色もコーディネートすると、全体の印象がまとまりやすくなります。

同じ色の施工事例を見せてもらう

比較的失敗のない方法として、同じ色を塗装した家を業者に教えてもらい、仕上がりを確認に行くという方法があります。

そして可能であれば自宅と同じ壁材への塗装で、年数があまり経過していないものが良いでしょう。年数が経っている場合は色あせが始まっていることも多いためです。

午前中と、午後遅めの時間の2回見ておくと、時間帯による光線の加減の違いによる失敗も回避できます。

失敗した!と思ったら

外壁塗装の施工中に、後戻りや失敗の修正は可能なのでしょうか?工事内容や使用している塗料にもよりますが、どのタイミングまで、どのような形で色変更が可能かは、以下を参考にしてください。

無償の色替えタイミング

色決めのあとに違う色に変更したい場合、塗料の発注前であれば、無償で変更が可能です。しかし既に発注してしまっている場合は基本的にキャンセルはできず、キャンセル料が発生することがあります。

有償の色替えタイミング

塗料を発注済みかつ、足場が架設済みの場合、塗料のキャンセル料と新しい塗料の材料費を支払うことで、色変更が可能な場合があります。

しかし既に塗装を開始している場合は、塗装業者との交渉次第となりますが、出来る限り早急に相談することをおすすめします。

外壁塗装業者は、施工スケジュールに合わせて、塗料だけでなく職人の手配も前もって行っているため、変更で損害が発生することもあるためです。

約束と違う色だったら?

約束と違う色だったら?

人気色の項のヴォリュームを控えめにし、この項追加しました。
まれにですが、間違えて別の色を施工してしまう失敗もあります。あるいは悪徳業者がコストダウンのために別の塗料を使ってしまうことも。どのように対処すればよいのでしょうか?

契約書や見積書を確認する

まず、外壁の色の違いは、失敗が本当に業者の施工ミスが原因なのかを確認しましょう。(この項はあくまで業者のミスに対する対処の方法です。)

契約書に、発注した塗料の色名・色番号などの記載があれば、業者側のミスによる失敗となるので、無料の再施工をお願いしましょう。

また、契約書に色の証明の記載がなかったら、打ち合わせ時の見積書、業者との打ち合わせのメールやFAXも認められる証跡になりますので、それらを探して、塗り直しの要望を伝えるようにしましょう。

トラブルになったら?

業者がミスによる失敗を認めないか、悪徳業者の不当な施工の場合は、クーリングオフを検討しましょう。

クーリングオフは消費者保護のために、トラブルとなった商取引契約の解約を認めたもので、所定の書式で、施工業者に内容証明郵便を送ることで成立します。内容証明郵便は書式に細かい決まりがあるので、それにのっとって書面を作成します。

クーリングオフの書面の記入方法

理由の文例施主Aが、B塗装店と外壁塗装リフォームを契約した。強引な契約が行われた上、施工が始まると契約内容と異なる点があったため、クーリングオフを申し出た。
契約解除通知
の内容
契約書を受け取った日付 契約した商品名
例:外壁塗装リフォーム 契約金額(見積金額) 契約先の業者名 業者の担当者名 契約の解除をしたい旨の意思表示
例:上記日付の契約を解除します。支払い済みの△△円を速やかに返金の上、原状回復してください。 申し出日(クーリングオフを申し出た日) 施主(契約者)の住所 施主(契約者)の氏名
料金通常の郵送費+内容証明の加算料金430円(2枚目以降260円増)

クーリングオフできないケース


ただし、以下に当てはまる場合、クーリングオフができません。

  • 正規の様式で契約書を交わして、8日以上が経過した
  • 契約者自身から業者を呼び、あるいは業者の店舗で契約をした
  • 契約金額3000円未満の現金取引
  • 過去1年に取引実績のある業者のと契約
  • 日本国外の契約


クーリングオフの相談ほか、商契約のトラブルの対応が必要な場合の相談窓口は、国民生活センターです。

国民生活センター(消費者センター)

リフォーム瑕疵保険は使える?

塗装業者が「外壁の塗色を間違えてしまった。」という場合は、塗装業者が失敗の理由をミスであると認め、かつリフォーム瑕疵(かし)保険に加入していても、補償の適用外となります。

専門知識を持つ人に相談する

当事者間で話が進まない場合、消費者ホットライン、前述の国民生活センター、住まいるダイヤル、住宅リフォーム・紛争処理支援センターなどを利用しましょう。

上記への相談の結果、弁護士への相談をすすめられることもあります。

相談先機関名称URL
独立行政法人国民生活センターhttps://www.kokusen.go.jp/index.html
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターhttps://www.chord.or.jp/


外壁塗装の悪徳業者にご用心!悪質な手口への対処法を解説|ペイプロ

外壁塗装のおすすめ・人気色とその特徴を紹介

外壁塗装のおすすめ・人気色とその特徴を紹介

ここで、外壁塗装でよく使われる色をランキング順にご紹介します。人気色がなぜ外壁塗装で支持されるのか、どんな目的に向くのかもご覧ください。

1位:白色
2位:アイボリー・クリーム・オフホワイト
3位:グレー
4位:ブラウン
5位:ベージュ
6位:黒色
7位:グリーン
8位:濃紺(ネイビー)
9位:青色
10位:水色・黄色

出典:2023年・株式会社ミヤケン調べ

1位:白色

1位:白色

白はどんなテイストのデザインの家の外壁にも合い、フォーマルな打ち出しがしやすい色です。家のデザインとの組み合わせで、高級感や清潔感も期待できるでしょう。

白色の外壁は、色あせは皆無ですが、壁材によっては汚れが目立つのが難点です。

2位:アイボリー・クリーム・オフホワイト

2位:アイボリー・クリーム・オフホワイト

明るい暖色系のイボリー・クリーム・オフホワイトなどは、温かみや柔らかさがメリットの色です。

暖色系の明るい色は赤、黄、オレンジなど方向性があるので、屋根の色や材質との組み合わせで、色選びの楽しみが大きく、失敗も少なめです。

これらの色は、はっきりした印象となる白よりも、ソフトなイメージにでき、失敗が少ないのも利点です。難点は汚れが目立つ場合があることと、色あせはしにくいものの、経年変化で白に近くなるため、経年変化も事前にイメージしておくとよいでしょう。

3位:グレー

3位:グレー

グレーは明るい・暗いを問わずシックで、都会的な景観に合う色です。シンプルな外観のローコスト住宅から、注文住宅のおしゃれさ・高級感にまで対応OKです。

逆に緑の多い、郊外などの場所では少し浮いて見えることも。経年劣化で印象が変わりにくいですが、塗料によってはチョーキングなど外観の傷みが目立ちやすいと言えます。

4位:ブラウン

4位:ブラウン

ブラウン系は黒方向と赤方向の茶色があります。黒方向は和洋問わず、落ち着いた雰囲気を演出し、赤方向の茶色は華やかな洋風に向きます。また、ベージュ系との2トーンにも向くでしょう。

赤方向のブラウンは周囲との調和にやや注意が必要ですが、外構との色合わせをすると、落ち着いて見えます。

5位:ベージュ

5位:ベージュ

ベージュは茶系統が淡くなった色です。温かみに加えて、落ち着いた上品さがあります。経年劣化で古びて見えにくく、周囲にもなじみやすいでしょう。

濃い茶や白系のドア・窓枠との組み合わせは定番の外壁カラーリングです。軽い印象になってしまうため、つやの多い仕上げにはあまり向きません。

6位:黒色

6位:黒色

黒は洋モダン・和モダンテイストのデザインでの人気色で、近年は増加傾向です。木質のアクセントやレンガなどと合わせやすいだけでなく、金属をあしらった硬質な洋モダンにも相性が良いです。

太陽光の赤外線から熱を吸収しやすく、夏季は暑くなりやすいため、黒の外観にこだわる方は断熱性能を意識しましょう。黒色の断熱塗料もあります。

7位:グリーン

7位:グリーン

グリーン系の色はフレッシュで清潔感があります。濃さや黄味の強さによって印象は自由自在です。北欧テイストの家では2トーンの色として定番となり、黄味がかった緑は和風の家にも合います。

外壁材を問わず仕上がりもきれいですが、色あせしたときの、ドアや窓とのバランスの変化に注意しましょう。

8位:濃紺(ネイビー)

8位:濃紺(ネイビー)

ネイビーは落ち着いた高級感があるほか、シンプルモダンデザインの建売住宅にもよく合います。

つやが強いと派手でキツい印象が失敗につながるので、マットな仕上げにされることが多く、少し明るめにすると落ち着いた好印象となります。

和風の家にはマッチしませんが、和モダンには合います。

9位:青色

9位:青色

青はクールさや爽やかさを演出しやすい色です。淡めの青は、白い建具や軒天(軒の裏側)が良く映えます。

濃いめの青は、陸屋根などのシンプルな外形と組み合わせると都市部の景観に合いますが、建物の印象が強くなるので、周囲とのマッチングや外構のデザインが難しくなることもあります。

10位:水色・黄色

10位:水色・黄色

明るめの水色や黄色、明るいオレンジなどはかわいらしさ・温かさ・無国籍感を演出しやすい色です。外構でレンガタイルやウッドデッキをあしらうと、外壁の明るさが映えるでしょう。

濃いめの黄色は印象が強すぎて失敗しやすく、住宅にはどちらかというと不向きです。淡い青は、緑とともに北欧テイストの2トーンの定番色です。家のデザインとうまく組み合わせて、効果的な外観を作りましょう。

まとめ

外壁塗装で失敗しない色選びのまとめ

外壁塗装の色選びの失敗例とその対策、失敗しないコツや人気色の特徴を解説しました。

外壁塗装の色の失敗は、塗装業者とのコミュニケーション不足が原因となることが多いです。理想の外壁塗装を実現するには顧客と向き合って、丁寧に話をしてくれる業者を探すことが大切です。

ペイプロなら、適切な価格で安心施工の外壁塗装業者を紹介しています。どんな業者がいいかわからない方、失敗の少ない業者に依頼したい方は、ぜひぺイプロをご活用ください!

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