ポリウレア塗装とは?耐久性が高い理由と費用・施工方法まで徹底ガイド

ポリウレア塗装とは?

ポリウレア塗装とは、耐久性・防水性・速乾性に優れた高機能塗装技術です。どういった点に気をつけて、業者に依頼すればよいのでしょうか?本記事では、ポリウレア塗装の用途や施工方法を解説します。また費用相場や依頼する際のポイントも紹介しますので、ぜひご覧ください。

目次

ポリウレア塗装の基礎知識

ポリウレア塗装の基礎知識

ポリウレア塗装とは、ポリウレア樹脂から製造される高機能塗料を用いた塗装方法です。この塗装方法には、具体的にどのような特徴があるのでしょうか?

ここでは、ポリウレア塗装の基礎知識について解説します。

主な用途

ポリウレア塗装は、以下のような厳しい環境でよく使われています。

  • 工場や倉庫
  • 立体駐車場
  • 体育館・競技場
  • 道路や橋梁
  • 船舶
  • テーマパーク・水族館
  • 水処理・下水道施設
  • 住宅の屋上・屋根

耐摩耗性や防水性、薬品に強い特性があるため、長期間しっかり保護したい場所にぴったりです。さまざまな分野で使えるのも、ポリウレア塗装のメリットです。

エポキシ塗装との違い

ポリウレア塗装は、同じ樹脂系塗料を使用するエポキシ塗装と比べて柔軟性と耐候性に優れています。

塗装の種類柔軟性耐候性
ポリウレア塗装柔軟性が高いため下地の動きに追従しやすく、割れにくい紫外線や気温変化に強い
エポキシ塗装硬化後に硬くなる特性があるため、ひび割れが起きやすい紫外線に弱く、塗膜が劣化しやすい

これらの違いを踏まえると、屋外で使用する場合はポリウレア塗装のほうが優れた性能を発揮します。

ウレタン塗装との違い

同じ樹脂系塗料を使用するウレタン塗装と比較すると、ポリウレア塗装は乾燥時間が圧倒的に短く、施工効率が高いです。

塗装方法乾燥時間施工効率
ポリウレア塗装施工直後から数秒で硬化が始まる天候の影響を受けにくい
ウレタン塗装硬化に時間がかかる湿度や気温に左右されやすい

短納期での施工や悪天候のリスクを避けたい現場には、ポリウレア塗装が適しています。

ポリウレア塗装のメリット

ポリウレア塗装のメリット

他の塗装方法と比較しても性能が高いポリウレア塗装は、最近では多くの場所で採用されています。

ここでは、ポリウレア塗装のメリットについて詳しく解説します。 

速乾性がある(施工時間を短縮できる)

ポリウレア塗装の一番のメリットは、乾くのがとても速いことです。

  • 塗ってから数秒~数十秒ほどで硬くなる(数分後には歩ける状態になることもある)
  • 養生する時間が短いので、工事を早く終えられる

工場や駐車場など、長く休ませられない施設では、工事中の影響を最小限に抑えられるため、ポリウレア塗装はとても便利です。

耐久性・防水性・耐薬品性・耐候性が高い

ポリウレア塗装には非常に高い性能があります。摩擦や水、薬品、紫外線などに強く、長い間しっかりと表面を守ります。

  • 強靭な塗膜で、衝撃や摩耗に強い
  • シームレスな塗膜を形成し、水の浸入を防止できる
  • 薬品こぼれによる塗膜膨れや腐食が発生しにくい
  • 紫外線(UV)や高温・低温、雨風などの自然環境に強い

屋外の橋梁や化学薬品を扱う工場では、過酷な環境にさらされます。そのため一般的な塗装方法では、劣化が早まってしまいます。しかしポリウレア塗装なら過酷な環境に耐えられるため、メンテナンスの頻度を抑えられます。結果的に、長期的なコスト削減が可能です。 

柔軟性がある(ひび割れしにくい)

ポリウレア塗装は柔軟性に富んでおり、ひび割れしにくいです。

  • 温度や振動による建物の細かな動きにも柔軟に対応でき、塗膜が割れにくい
  • 特にコンクリートの建物は、乾燥や地盤の影響でひび割れが起こりやすく、ポリウレア塗装が効果的

以上の特性が、長期的に安心できる塗装方法として選ばれる理由のひとつです。

ポリウレア塗装のデメリット

ポリウレア塗装のデメリット

ポリウレア塗装は多くの利点を持つ一方で、導入前に理解しておくべきデメリットも存在します。

ここでは、ポリウレア塗装のデメリットを解説します。

コストが高い

ポリウレア塗装は性能が良い分、施工費用がやや高め(1㎡あたり8,000〜15,000円程度)です。材料費もウレタンやエポキシに比べて高く、専用の機材や熟練した職人も必要なので、どうしても全体の費用が上がります。

  • エポキシやウレタン塗装(1㎡あたり2,000~5,000円程度)より2倍以上高くなる
  • ただし耐久性が高いので、長期的なメンテナンス費用は抑えられる

塗装方法を選ぶときは、最初の費用だけでなく、将来かかるコストも含めて検討することが大切です。

事前の検証が必要になる

ポリウレア塗装には、塗装現場の事前の検証が不可欠です。なぜなら塗布対象の素材や下地の状態によって、塗膜の密着性や仕上がりに差が出るためです。

具体的には、以下のような事前検証が必要になります。

  • コンクリートや鉄など、素材ごとに下地処理やプライマーの種類を変える
  • 下地の状態に合わせて、塗装前に補修を行う
  • 施工環境を事前に確認し、適切な工法を検討する
  • 施工前にテスト施工を行い、仕上がりや性能を確認する

事前検証を十分に行わないと、思い通りの仕上がりにならない可能性があります。確実な施工のためにも、慎重な事前検証が大切です。

高い施工技術が求められる

ポリウレア塗装は施工の難易度が高いため、専門的な知識と技術が必要です。

具体的には、次のような理由から高い施工技術が必要になります。

  • 塗布後わずか数秒で硬化が始まるため、作業のやり直しが難しく、小さなミスが仕上がりに影響する
  • 高圧・高温対応の専用スプレー機は、十分な訓練を受けた作業者でなければ扱いが難しい

経験の浅い業者に依頼すると、塗膜が均一にならなかったり、密着不良が発生したりするリスクがあります。施工を成功させるには、実績豊富で信頼できる業者を選ぶことがポイントです。

ポリウレア塗装の施工方法

ポリウレア塗装の性能を最大限に引き出すためには、正確な施工方法を守ることが重要です。

ここでは、ポリウレア塗装の施工方法を解説します。

必要な機材

ポリウレア塗装には専用の機材が必要で、一般的な塗装道具では施工できません。主に使われる機材は以下のとおりです。

  • 専用スプレー装置(2液型・高圧タイプ)
  • エアコンプレッサー
  • フィードポンプ
  • 発電機(電源がない場合)
  • 加温用のホース
  • 換気装置(屋内の場合)
  • 安全防具(防護服・マスク・ゴーグル)
  • ローラー・刷毛(プライマー塗布用)

特に専用のスプレー装置は、ポリウレア樹脂を高圧・高温で素早く噴射するためのものです。主剤と硬化剤を別々に加圧・加熱し、ノズルの先端で瞬間的に混ぜて吹き付けます。専用機材を使うことで、安定した品質に仕上げることができます。 

施工手順(下地処理から仕上げまで)

ポリウレア塗装の施工では、下地処理から仕上げまで、一つひとつの工程を丁寧に進めることが成功のカギです。

以下は具体的な施工手順です。

  1. 施工面に付着したゴミ・油分・サビなどを丁寧に取り除く
  2. コンクリートは研磨や目荒らし、金属面はブラスト処理など、素材に応じた下地処理で密着性を高める
  3. 下地の素材に合ったプライマーを塗布し、さらに密着性を向上させる
  4. 加熱・加圧した状態で主剤と硬化剤をスプレー塗布する(数秒で硬化が開始)
  5. 必要な膜厚になるまで、重ね塗りを繰り返して仕上げる
  6. 塗膜が均一か、十分に硬化しているかなどを確認する(施工完了)

これらの手順を守り、スムーズかつ丁寧に進めることで、ポリウレア塗装の性能を最大限に引き出せます。

施工時の注意点

ポリウレア塗装を行う際は、安全に気をつけるだけでなく、仕上がりの品質にも注意することが大切です。具体的には以下のようなポイントがあります。

  • 塗装中はガスや細かな塗料が飛ぶため、防護服・マスク・ゴーグルを着用して作業する
  • 屋内では、こまめに換気を行い安全な環境を整える
  • 温度や湿度の管理も重要で、寒すぎたり湿度が高すぎたりすると仕上がりが悪くなる場合がある
  • 塗装するスピードや距離が一定でないと塗りムラが起きやすいため、経験豊富な作業者に依頼する

これらの注意点を守れば、ポリウレア塗装の性能をしっかり引き出すことができます。

ポリウレア塗装の費用相場とコストパフォーマンス

ポリウレア塗装の費用相場とコストパフォーマンス

ポリウレア塗装は、高性能である分だけ初期費用が高めに設定されています。しかし耐久性やメンテナンスの頻度を踏まえるとコストパフォーマンスに優れています。

ここでは、ポリウレア塗装の費用相場とコストパフォーマンスについて詳しく解説します。

施工費用の目安

ポリウレア塗装の施工費用は、1㎡あたり5,000〜20,000円程度が目安です。

ただし、以下のような条件で価格は変動します。

  • 塗布する面積や下地の状態
  • 施工場所の状況(屋内・屋外、高所作業が必要かどうかなど)
  • 長期間メンテナンスが難しい場所では、初期費用をかけるほうが結果的にお得になることも多い

エポキシ塗装やウレタン塗装に比べると、初期コストは高めです。しかし、その性能を十分に発揮できる場所ではコストに見合ったメリットを実感できます。

耐用年数とランニングコスト

ポリウレア塗装は耐久性が非常に高く、適切な施工を行えば20年以上持つとされています。摩耗や水分、紫外線、薬品などに強いのが特徴です。

以下の理由から、ランニングコストを抑えられます。

  • 一般的な塗装と比べて再塗装や補修の頻度が少なく済む
  • 長期間で見ると、一般的な塗装よりもコストが安くなることが多い

通常の塗装だと5〜10年ごとの再塗装が必要な場合もありますが、ポリウレア塗装なら大幅にメンテナンス費用を削減できます。

コストを削減するコツ

ポリウレア塗装のコストを削減するコツは、以下の通りです。

  • 複数の施行業者から見積もり(相見積もり)を取る
  • 実績のある業者に依頼して、メンテナンスコストを下げる
  • 施工面積をまとめて依頼して、単価を下げる
  • 下地を良好な状態に保ち、補修費用を省く
  • 不要なオプション工事を減らす
  • 繁忙期を避けて依頼して、割引を適用してもらう
  • 国や地方自治体の補助金・助成金を活用する

不要なオプション工事を減らすためには、信頼できる業者に事前の現地調査を依頼しましょう。正確な見積もりを出してもらうことが重要です。

ポリウレア塗装を依頼する際のポイント

ポリウレア塗装を依頼する際のポイント

ポリウレア塗装を成功させるためには、どういったポイントを押さえたら良いのでしょうか?

ここでは、ポリウレア塗装を依頼する際のポイントをご紹介します。

施工業者の選び方

ポリウレア塗装を成功させるには、業者選びがとても重要です。専門的な知識や十分な実績がある業者に依頼しましょう。

次のポイントを押さえると安心です。

  • ポリウレア塗装は特殊な技術と専用の機材が必要なため、一般的な塗装業者では難しい場合がある
  • 施工実績や事例をきちんと公開している業者を選ぶ
  • 使用する材料のメーカーや製品名を明確に伝えてくれる業者なら、高品質な施工が期待できる
  • 事前の現地調査や診断、丁寧な施工管理に対応している業者を選ぶ
  • 口コミサイトなどを活用して、評判の良い業者か確認しておく

信頼できる業者を選ぶことで、塗装の仕上がりがよくなり、耐久性も長持ちします。

相見積もりのチェックポイント

相見積もりを取るときは、合計金額だけでなく内訳もきちんと確認しましょう。以下のポイントをチェックすると安心です。

  • 材料費、人件費、機材費、交通費、諸経費などの内訳が細かく書かれているか
  • 下地処理やプライマー、使用材料の種類や施工範囲がはっきり明記されているか
  • 他社より安い見積もりでも、必要な工程が抜けていないか(省略されると後から不具合の原因になる場合がある)
  • 作業日数や時間帯、附帯工事、保証の内容などが適切で納得できるものか
  • 見積もりを出してもらうときの対応が丁寧で、説明がわかりやすいか

業者によって機材や施工方法が違うため、価格に差が出るのはよくあることです。不明な点があれば遠慮せず質問し、納得してから依頼しましょう。

施工後のメンテナンス

ポリウレア塗装は耐久性が高いですが、まったくメンテナンスがいらないわけではありません。長くきれいな状態を保つために、以下のポイントを押さえましょう。

  • 定期的に点検を行い、気になる部分があれば早めに補修する
  • 普段からひび割れや剥がれなど、塗装の異常がないか確認する
  • 施工後の点検や補修など、アフターサービスが充実している業者に依頼する

施工後にトラブルが起きても、アフターサービスがしっかりしている業者なら安心です。

依頼前には、アフターサービスの内容を忘れずに確認しておきましょう。

まとめ:ポリウレア塗装のメリットを引き出すなら業者選びがカギ

まとめ:ポリウレア塗装のメリットを引き出すなら業者選びがカギ

ポリウレア塗装は、高性能で多用途な塗装方法です。メリットを最大限に引き出すためには信頼できる業者選びが重要です。確かな知識と技術のある施工業者に依頼することで、長期的なコスト削減や満足度向上につながります。

ポリウレア塗装を検討されている方は、ぜひペイプロをご利用ください。
ペイプロは、外壁塗装の専門業者を比較・紹介してくれる無料のマッチングサービスです。厳選された優良な外壁塗装業者を紹介しているため、ポリウレア塗装に対応している業者も揃っています。ご相談は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください!

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