「外壁のコーキングって、実際いくらかかるの?」そんな疑問を抱えて調べ始めた方に向けて、本記事ではコーキング費用の相場から内訳、費用を抑えるコツまでを徹底解説します。
この記事では、施工経験者や専門業者からのヒアリングを元に、信頼できる情報だけを厳選しました。「うちは打ち替え?増し打ち?」「DIYした方が安いの?」といった悩みにも答えます。
読み終えた頃には、自分にとって適した工事内容と費用感が明確になっているはず。後悔しないための判断材料が欲しい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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外壁コーキングとは

外壁コーキングとは、建物の外壁材と外壁材の間などにできる目地(すき間)を埋める施工です。主に合成樹脂やゴムなどの弾性素材を充填し、防水性や気密性を確保します。
この作業を「コーキング工事」と呼びます。建物内部への水や空気の侵入を防ぎ、防水性や気密性を高める役割を果たします。また「コーキング」とよく似た言葉に「シーリング」がありますが、基本的にはほぼ同じ意味で使われています。
ただし、一般住宅のメンテナンスにおいては、どちらも同じ意味で扱われることが多いため、厳密に区別する必要はありません。
外壁コーキングは、見た目には小さな工程に思えるかもしれません。しかし、建物の寿命やメンテナンス費用に大きく関わる重要な施工です。
劣化を放置すると雨水の侵入や構造材の腐食など、深刻な問題に発展する可能性があります。劣化を見逃さないためにも、定期的な点検と適切な補修が求められます。
外壁コーキングの費用相場

外壁コーキング工事の費用は、施工方法によって大きく異なります。特に「打ち替え」と「増し打ち」の違いは、耐久性や費用に直結する重要なポイントです。
それぞれの施工方法と費用目安を詳しく見ていきましょう。
打ち替えと増し打ちの違い
「打ち替え」とは、既存のコーキング材をすべて撤去して、新しい材料に入れ替える方法です。これに対して「増し打ち」は、古いコーキング材の上から新しい材料を重ねる簡易的な方法です。
- 打ち替えの特徴:耐久性が高く、長期的な効果を期待できる
- 増し打ちの特徴:費用を抑えられるが、古い劣化部分の影響を受けやすい
外壁の状態や予算に応じて、どちらの方法を選ぶかが重要になります。
打ち替えをする場合の費用相場
打ち替え工事は、一般的に1mあたり900〜1,200円程度が相場です。30坪の戸建住宅では、外壁の継ぎ目の総延長が約250〜300mになるのが一般的です。
そのため、全体の費用はおおよそ25〜36万円前後を見込んでおくと良いでしょう。
打ち替えはは初期コストが高いものの、10〜15年の耐用年数が期待できます。長い目で見れば、コストパフォーマンスが高い選択肢です。
増し打ちをする場合の費用相場
増し打ち工事の相場は、1mあたり600〜800円となります。同じく30坪の戸建住宅で換算すると、15〜24万円前後が一般的な費用です。
ただし、打ち替えに比べて耐久性が劣ります。5〜7年程度で再施工が必要になり、短期間での繰り返し施工が必要です。
施工方法の費用とメリット・デメリットを把握すれば、家屋の状況に応じた最適な対策を選べるでしょう。
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コーキング工事の費用内訳と内訳項目

コーキング工事には複数の工程があり、費用は単純な施工費だけではありません。足場や下地処理など、見積もりで見落としがちな費用項目も把握しておく必要があります。
以下で、主な内訳を項目ごとに解説します。
足場設置費用の相場と必要性の見極め方
外壁工事の足場は、建物の高さや作業効率、安全性を確保するために不可欠です。費用の相場は、1㎡あたり700〜1,000円前後で、30坪の建物では15〜20万円程度が一般的です。
見積もりに含まれているか確認し、必要以上の範囲に足場を組んでいないかチェックしましょう。
下地処理や撤去作業にかかる手間とコスト
既存のコーキング材を撤去し、新しい材料を充填する前には、下地の清掃や乾燥、プライマー処理が必要です。3つの工程により、コーキングの密着力や持続性が大きく左右されます。
下地処理作業は職人の技術力が問われる部分で、1㎡あたり500〜1,000円程度の費用が見込まれます。
見積もりで確認すべき細かな料金項目
見積もり書には、以下の項目が細かく記載されているか確認しましょう。
- 足場代
- 養生費
- 材料費(コーキング材の種類)
- 施工費(打ち替え or 増し打ち)
- 廃材処分費
- 清掃・仕上げ費用
料金を個別に把握しておくと、見積もり額だけでは判断できない追加工事の有無や必要性を見極められます。
外壁コーキングの種類と特徴

使用するコーキング材によって、耐久性や施工後の仕上がりが大きく変わります。選ぶ素材によって将来的なメンテナンス頻度やコストも変動します。
代表的な種類ごとの特徴を理解しておきましょう。
高湿度に強いアクリル系コーキング剤
アクリル系のコーキング材は、水性で扱い施工しやすいのが特徴です。価格も比較的安価で、DIY用途でもよく使われます。主に、湿度の高い箇所や小さな隙間の補修に適しています。
ただし、耐久性や柔軟性は他の材質に比べてやや劣り、屋外での使用では定期的なメンテナンスが必要です。耐候性が低いため、紫外線の多い場所での使用にはあまり向いていません。
コスト重視で一時的な補修を行いたい場合や、屋内の隙間補修に適しています。
耐水性や耐熱性があるシリコン系コーキング剤
シリコン系コーキング剤は、優れた耐水性と耐熱性を備えており、浴室やキッチンといった水回りの補修に最適です。また、紫外線にも比較的強く、外壁用途でも使用されます。固化後も柔軟性があり、温度差の激しい環境にも対応しやすいのが利点です。
ただし、塗料の密着が悪いため、表面に塗装を施すことができません。外壁全体を、塗装する予定の場合は注意が必要です。用途に合わせて慎重に選びましょう。ぶ
耐久性に優れたウレタン系コーキング剤
ウレタン系のコーキング剤は、密着性や柔軟性、耐久性のバランスが非常に優れています。外壁やサッシまわりなど、住宅の外装全体で幅広く使用されています。
乾燥後は弾力を保ちつつ硬化し、地震や風圧など外壁の動きにも対応しやすいのが特徴です。
ただし、紫外線に対してはやや弱いため、屋外で使用する際は塗装による保護が必要です。施工後に上から塗装できるため、塗装を伴うコーキング工事には適しています。
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外壁コーキングが必要な劣化のサインと補修タイミング

コーキング材は時間とともに劣化し、放置すると雨漏りや外壁の損傷を引き起こす恐れがあります。見た目で判断できる劣化のサインを知ることで、早めの対応が可能になります。
次のポイントをチェックして、最適な補修時期を見極めましょう。
ひび割れ・剥離・変色などがある
コーキング材に、目視で確認できる「ひび割れ」「剥離」「変色」などがある場合は、劣化しています。特に、雨水が侵入しやすい隙間ができている状態は、早急な補修が必要です。
劣化を放置すると外壁材の裏側に水が回り込み、腐食やカビの発生、断熱材の劣化など深刻なトラブルを招きます。
前回のコーキング工事から5〜10年経っている
コーキング材の耐用年数は、5〜10年程度が目安です。シリコン系やアクリル系のように、比較的短期間で劣化する材質を使用している場合は、早めの点検が必要です。
前回の施工時期が明確でない場合でも、10年以上経過していれば再施工を検討すべきでしょう。
補助金・ローンでコーキング費用を抑える方法

外壁コーキング工事にはまとまった費用がかかるため、補助金制度やローンの活用が有効です。制度を正しく活用することで、必要な工事を無理なく進められます。
どんな制度や選択肢があるのか、確認していきましょう。
リフォーム補助金や助成金を利用する
自治体ごとに、リフォーム補助金や助成金が用意されています。省エネや耐震、高齢者対応など、目的別にさまざまな制度があります。
外壁コーキングが、建物の防水性や長寿命化のためにする場合、対象になる可能性があります。住んでいる地域の、自治体窓口やホームページで情報を確認しましょう。
補助金額は数万円から十数万円、予算枠に限りがあるため早めの申請がポイントです。
住宅ローンやリフォームローンを活用する
コーキング工事が外壁塗装や屋根修繕などとセットで大規模になる場合、住宅ローンやリフォームローンを活用できます。
特にリフォームローンは、担保不要で手続きが簡単な商品も多くあります。最近では、金利が1〜2%台という低水準で利用できる金融機関も増えています。
工事費を分割で支払えるため、家計への負担を抑えながら質の高い施工を実現可能です。
コーキング業者の選び方

コーキング工事の品質は、依頼する業者によって大きく差が出ます。価格だけで選んでしまうと、施工後のトラブルや再修繕が必要になる場合もあります。
信頼できる業者を見極める方法を、確認しましょう。
複数の業者から相見積もりを取る
1社だけの見積もりでは適正価格が判断できないため、最低でも2〜3社から相見積もりを取りましょう。見積もり内容では、以下のポイントが記載されているかを確認し比較します。
- 使用する材料(コーキング材の種類など)
- 施工範囲(どの部分にどの程度施工するか)
- 保証期間(施工後に保証される年数と内容)
- 細かな工程(撤去・下地処理・充填・仕上げなどの作業内容)
また、複数の見積もりを取ると、値引き交渉の材料にもなります。相場観を把握することで、悪徳業者を避けられます。
実績や口コミを活用して信頼性を判断する
業者選びでは、ホームページに記載されている実績や第三者の口コミ、レビューをチェックしましょう。施工事例が豊富で、施工前後の写真や解説が詳しく掲載されている業者は信頼できます。
また、SNSやGoogleマップの口コミも参考になります。過去の顧客対応や施工の満足度を確認することで、後悔のない業者選びが可能です。
保証期間とアフターサービスの内容をチェックする
コーキング工事後の不具合に備えて、施工保証や材料保証の有無と内容を事前に確認しておきましょう。例えば、「施工から5年間の剥離保証」などの確実な保証があると安心です。
また、保証書の発行有無や、万一トラブルがあった際の対応体制も、業者によって大きく異なります。価格の安さだけでなく、アフターサービスの充実度にも注目しましょう。
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外壁コーキングの補修はDIYできる?費用や施工方法を紹介

DIYでコーキングを行えば費用を抑えられますが、リスクも伴います。正しい知識と道具がないと、かえって修繕費が増えてしまいます。
失敗しないための基礎知識を、押さえておきましょう。
DIYに必要な道具
DIYで外壁のコーキング補修を行うには、以下の道具が必要です。
- コーキングガン
- マスキングテープ
- プライマー(下地処理剤)
- ヘラ(均し用)
- 手袋や作業用マスク、安全ゴーグル
道具は、ホームセンターやネット通販で揃えられます。費用は一式で約5,000〜10,000円程度が目安です。特にプライマーの有無で密着力が大きく変わるため、必ず準備してください。
施工手順と安全対策で押さえるべきポイント
施工の基本的な流れは、以下の通りです。
- 古いコーキングをカッター等で撤去する
- 表面の汚れを拭き取り乾燥させる
- マスキングテープで養生する
- プライマーを塗布する
- 新しいコーキング材を充填しヘラで均す
- テープを剥がして仕上げる
脚立や高所作業が伴う場合は、転倒のリスクがあります。必ず補助者を立て、安全対策を講じてください。施工精度が低いと、数ヶ月でひび割れや剥がれが生じる可能性があるので、丁寧に行いましょう。
DIYの失敗例から学ぶ事前対策とリスク管理
DIYでよくある失敗はコーキング材の選定ミス、プライマーの未使用、施工面の湿気残りなどがあります。これらは仕上がりに大きく影響し、数ヶ月で再施工が必要ででしょう。また、見た目が不均一になるケースも多く、仕上がりの美観を損ねる原因にもなります。
外壁全体に及ぶ補修や高所作業が必要な場合は、費用がかさんでもプロに依頼するのが安全かつ確実です。
まとめ

外壁コーキング工事は、住宅の耐久性と快適性を守るうえで極めて重要なメンテナンスです。施工方法の選び方や費用相場、コーキング材の種類はプロの意見も聞きながら慎重に選びましょう。
費用は、補助金やローンを使用すると負担を抑えられます。業者に依頼する際は、安易に安さだけで決めてしまうと、施工不良や早期劣化といったトラブルを招きかねません。
コーキングの、正しい知識を身につけて最適な業者を選びましょう。適切な施工をし、後悔のないコーキング工事をしてください。
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