「断熱塗料って本当に効果あるの?」そんな疑問をお持ちではありませんか?ネット上では「効果なし」「高いだけ」といった声も散見され、不安になる方も多いはずです。
本記事では、断熱塗料が“効かない”とされる理由から、実際の効果を最大化する方法、施工時の注意点までを網羅的に解説します。また、専門的な知識と施工事例をもとに、後悔しない選び方をお伝えします。
この記事を読めば、自分の家に本当に断熱塗料が必要か、そして選ぶべき製品や業者が明確になるはず。後悔しないリフォームのために、まずは正しい情報を手に入れましょう!
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「断熱塗料」は効果なし?基本知識と真実を徹底解説

「断熱塗料って効果あるの?」という疑問は多くの方が抱えています。実は、ネットなどの評価には誤解や施工条件の違いが影響していることが少なくありません。
まずは断熱塗料の仕組みと、なぜ“効果なし”と感じる人がいるのかを見ていきましょう。
断熱塗料とは何か?
断熱塗料とは、外壁や屋根に塗り熱の伝わりを抑制します。外の熱を室内に伝えにくくしたり、室内の暖かさを外に逃がしにくくするため、省エネ効果があります。
ふつうの塗料とは違い、塗料の中に小さなセラミックの粒や中が空洞になったビーズのような素材が入っています。含まれている素材により、熱をブロックします。
エアコンや暖房の効きがよくなり、結果的に電気代の節約や住まいの快適さアップが期待できます。
なぜ断熱塗料は「効果なし」と言われるのか?
断熱塗料が「効果なし」と言われる背景には、以下のような理由があります。
・期待が大きすぎる
・施工ミスや塗布厚不足
・立地や構造による影響
断熱塗料に対して、塗るだけで室温が劇的に変わると期待しすぎてしまう方が多いです。実際には、断熱材や窓の性能といった他の要素も関係します。断熱塗料だけに頼ってしまうと、思ったほどの効果を感じられないことがあります。
また、断熱塗料は決められた厚みで塗る必要があります。塗り方が不十分だったりムラがあったりすると、本来の性能を十分に発揮できません。
もともと断熱性能の高い家や日当たりの少ない場所にある住宅では、塗装の効果を感じにくいケースもあります。こうした点を事前に理解しておくことで、本当に効果があるのか正確に判断できます。
断熱塗料と遮熱塗料の違い

断熱塗料は、夏は外部の熱を伝えにくく、冬は室内の熱を逃しにくい性質が特徴です。一方、遮熱塗料は太陽光を反射する性能があります。
熱が内部に伝わらないため、夏の強い日差しによる室温上昇を抑える効果があります。
断熱塗料と遮熱塗料の違いの表
下記の表では費用や耐用年数など、両者をシンプルに比較していますので、選定の参考にしてください。
断熱塗料 | 遮熱塗料 | |
---|---|---|
熱対策の仕組み | 熱エネルギーを塗膜で受け止め、内部へ伝わりにくくする | 太陽光を反射し、建物に熱がこもりにくくする |
期待できる季節 | 夏・冬ともに効果を得やすい(室内温度の上昇・下降を抑える) | 夏場の室温上昇を抑えるのがメイン(冬の断熱効果は限定的) |
費用相場 | 断熱機能があるため比較的高価(2,500~4,500円/㎡) | やや安価だが通常塗料より高価(2,000〜4,000円/㎡) |
耐用年数 | 約10〜15年程度(塗料の種類や施工方法による) | ほぼ同程度(メーカーや塗料のグレードによって変動) |
仕上がりの厚さ | 熱を逃しにくい塗膜を形成するため、所定の厚みを厳守しないと効果が低下しやすい | 標準的な外壁塗装とほぼ同等 (ただし、遮熱効果を維持するためには定期的なメンテナンスや再塗装が必要) |
相性の良い家屋 | 断熱材が少ない建物や、寒暖の差が大きい地域の住宅など | 夏場の日差しが厳しい地域の住宅や屋根が直射日光を強く受ける建物など、とくに「夏の暑さ対策」を優先したい場合に向いている |
選び方のポイント | 事前に住宅の断熱状況や地域特性を確認し、期待する省エネ効果とのバランスをチェック | 「夏の暑さをとにかく緩和したい」「コストを少し抑えたい」という場合に有力。 ただし施工実績や技術面も業者に確認し、屋根・外壁全体を総合的に判断すること |
断熱塗料のメリット

断熱塗料には、単なる外壁の塗り替えを超える多くの利点があります。省エネ性や快適性の向上に加え、建物そのものの寿命延長にもつながる点が魅力です。
具体的にどんなメリットがあるのか、項目別に紹介します。
高い省エネ効果で冷暖房費を節約できる
断熱塗料を使うと、省エネ効果が期待できます。夏の熱気や冬の冷気が、外壁などを通じて室内に出入りするのを抑え、エアコンや暖房器具の使用頻度を減らせます。
例えば、外気温が35℃を超える真夏でも、内部温度の上昇を最大で2〜3℃抑えられた検証結果もあります。エアコンの設定温度を下げず快適に過ごせるため、結果的に電気代の削減につながります。
室内温度が安定しやすい
断熱塗料は、建物の表面から伝わる熱エネルギーをコントロールし、室内の温度を一定に保つ効果があります。
例えば、気温の変化が大きな日でも室内の温度変化が緩やかになり、常に快適な空間を維持できます。高齢者や赤ちゃんのいる家庭にとって、大きなメリットです。
外壁・屋根の劣化を軽減して建物寿命を延ばせる

紫外線や熱は、建物の外壁などの劣化につながります。特に金属製の屋根やモルタルの外壁は、日々の温度変化でクラックなどを起こします。
断熱塗料は熱ストレスを緩和し、外壁や屋根の温度変化を穏やかに保てます。建材へのダメージを抑えられるため、ひび割れや塗膜の劣化を防げます。劣化を軽減できるため、外壁を再塗装するまでの期間が長くなり費用負担を減らせます。
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断熱塗料のデメリット

高性能な断熱塗料にも、知っておくべきデメリットは存在します。費用や施工の難しさ、住宅条件による効果の差など、注意点も少なくありません。
後悔しないために、導入前に把握しておきたいポイントを確認しましょう。
一般的な塗料よりも高額になりやすい
断熱塗料は高機能性ゆえに、通常の外壁用塗料と比較して価格が高いです。
・1㎡あたりの材料費は2,500〜4,500円
・施工費を含めると4,000〜7,500円
標準的なシリコン塗料やウレタン塗料と比べて、1.5〜2倍近く高価です。
加えて、施工には塗布厚の管理が必要なため、職人の技術レベルによって施工費が割高になります。断熱塗料を採用する際は、長期的に見た光熱費やメンテナンス頻度といった「トータルコスト」で判断しましょう。
立地や住宅構造によって効果を実感しにくいケースもある
断熱塗料の効果は、すべての住宅で均等に現れるわけではありません。例えば、以下の住宅では、塗料単体の効果を実感しにくい場合があります。
- もともと断熱材がしっかりと施工されている
- 日照の少ない北向きで建てられている
- 風通しの良い高台にある
また、RC造(鉄筋コンクリート造)などでは、断熱塗料の効果が表れるまでに時間がかかります。断熱塗料を使用する際は、塗料の性能を過信しすぎず、他の断熱対策と組み合わせて考えましょう。
施工不良で本来の断熱性能が発揮されないリスクがある
断熱塗料は、ただ塗るだけで効果を発揮するわけではありません。特に塗布量が不足していたり塗りムラがあったりする場合は、部分的に断熱性が損なわれます。
また、下地に劣化や汚れが残っていると、剥離などトラブルの元になります。断熱塗料は通常の塗料よりもシビアな管理が必要です。施工業者の経験値や技術力が、仕上がりに直結します。
信頼できる業者に依頼し、適切な工程で施工してもらいましょう。
断熱塗料の費用相場

断熱塗料は、一般的な外壁用塗料よりも材料費が高額になりがちです。下記の目安表では、1平方メートルあたりの材料費や施工費を一般的な価格帯でまとめています。
ただし、実際の金額は住宅の面積や下地の状態、施工業者の価格設定などによって変動します。正確な見積もりは、複数の業者から取得してください。
項目 | 相場の目安(1㎡あたり) |
---|---|
断熱塗料の材料費 | 2,500~4,500円 |
施工費(下地処理含む) | 1,500~3,000円 |
合計(1㎡あたり) | 4,000~7,500円 |
断熱塗料の効果を最大化する方法

断熱塗料は、対策をすると効果を最大限引き出せます。具体的な対策を紹介しますので、参考にしてください。
メーカーや製品ごとの性能を確認する
断熱塗料は、一見どれも似たように思われがちです。しかし、実際には製品ごとに配合成分や断熱、遮熱の仕組みなどが異なります。
例えば、日進産業の「ガイナ」はJAXA(宇宙航空研究開発機構)の技術を応用した高性能塗料です。遮熱や断熱、防音など多機能を兼ね備えています。一方、アステックペイントの「EC-100PCM」や、日本ペイントの「サーモアイ4F」なども、屋根専用の高反射型塗料として好評です。
明るい色を選ぶ
一般的に、明るい色ほど太陽光を反射しやすく、暗い色は熱を吸収しやすいです。屋根や外壁に使用する場合、白系やベージュ系、アイボリー系などの淡い色を選びましょう。
また、塗料性能と色味はセットで考えます。同じ断熱塗料であっても、黒色仕上げでは最大で15℃以上の表面温度差が出る場合があります。
見た目の好みも重要ですが、夏の暑さ対策を重視するのであれば、色の選定には注意してください。
屋根の塗装もする

断熱対策として、屋根の塗装もおすすめです。太陽光は、屋根に直撃してから建物内部に熱が伝わっていきます。屋根の断熱性が低いと、すぐに室温が上昇してしまいます。室温を上げないためにも、屋根に断熱性能の高い塗料を使用しましょう。
また、外壁と屋根の塗装を同時に行うと、工事費を抑えられます。断熱リフォームを考えている方は、同時施工がおすすめです。
断熱材も取り入れて効果を高める
断熱塗料だけでは、限界があるのも事実です。より高い効果を得たい場合は、壁や天井、床などに断熱材を併用すると良いでしょう。
例えば、壁の内側にグラスウールや発泡ウレタンなどの断熱材を入れると、熱の伝導を抑制できます。築年数の古い住宅では断熱材が使われていない場合もあります。塗料だけに頼らず、断熱材の追加や補強を検討しましょう。
窓にフィルムやシートを貼り断熱対策をする
住宅全体の熱は、約50%が窓から出入りするといわれています。窓が未対策であれば、どれほど高性能な断熱塗料を使っても一部の効果しか得られません。
そこでおすすめなのが、断熱フィルムや遮熱シートの導入です。ガラスに貼るだけで、赤外線や紫外線の侵入を防ぎ、室内の温度上昇を防ぐ効果が期待できます。
最近では透明性が高く、外観を損なわない高機能フィルムも多く販売されています。賃貸住宅でも使用できるため、断熱対策をしたい方は利用してみましょう。
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断熱塗装をする際の業者の選び方

断熱塗装を依頼する、業者の選び方を紹介します。断熱塗料は、施工する方によって効果に差が出るので、ポイントを抑えて慎重に選んでください。
断熱塗料の施工実績が豊富かを確認する
断熱塗料は、専門的な知識と経験が必要です。業者選びでは、断熱塗料の施工実績が豊富か確認しましょう。施工実績のある業者は、使用する塗料の特徴を熟知しています。適切な下地処理から仕上げまで、一貫して高品質な施工をしてくれるでしょう。
また、過去の施工事例を紹介している業者は、自社の技術に自信を持っている証でもあります。ホームページに記載されていない場合でも、問い合わせ時に過去の施工例を尋ねてみましょう。
見積書に詳細な内訳が記載されているかチェックする
見積書の内容も、信頼できる業者か判断する大切な材料の一つです。優良な業者であれば、以下の内容を理由付きで提示します。
- 塗料の種類
- 塗料のグレード
- 塗布面積
- 施工手順
- 使用する道具や工程
一方で「一式」や「一括」としか書かれていない簡易的な見積書の場合は、施工内容が不透明です。後から追加料金を請求されたり、手抜き工事をされる可能性もあるので注意しましょう。
また、断熱塗料は材料費が高いため、適正な相場に収まっているかも確認が必要です。複数の業者から相見積もりを取り、内訳や説明の丁寧さもチェックしてください。
保証内容とアフターサービスの有無を確認する
塗装工事をする際は、保証体制やアフターサービスも確認しましょう。
特に断熱塗料は、性能の持続性が問われる塗料です。劣化した場合の対応を、事前に確認しておきましょう。優良業者であれば施工後5年〜10年の保証を付けており、保証書を発行してくれます。
また、定期点検の有無やトラブル時の対応スピードなども確認します。加えて、塗料メーカー独自の保証がある場合、適応できるかもチェックしましょう。契約前には必ず保証の詳細について確認し、口頭だけでなく書面上の文言も確認すると安心です。
断熱塗料を利用して室内環境を快適にしよう

断熱塗料は「思ったほど効果がない」という声もあります。しかし、多くは施工不備や過度な期待、比較対象の誤認が原因です。
冷暖房費の削減や建物寿命の延長といった観点から見れば、長期的に見てコストパフォーマンスは非常に高いです。信頼できる業者を選び、正しい知識をもとに断熱塗料を取り入れましょう。
断熱塗料を使用した外壁塗装を検討されている方は、ぜひペイプロをご利用ください。ペイプロは、外壁塗装の専門業者を比較・紹介してくれる無料のマッチングサービスです。厳選された優良な外壁塗装業者を紹介しているため、断熱塗料に対応している業者も揃っています。ご相談は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください!