高額になりがちな屋根塗装費用、実は補助金で節約できるってご存じでしたか?2025年現在、屋根塗装に活用できる補助金・助成金制度を運営している自治体があります。本記事では、最新の支援制度や申請方法などをわかりやすく解説します。
屋根塗装に補助金・助成金を使える?基本情報を解説

屋根塗装にかかる費用は、決して安くはありません。しかし条件を満たせば補助金や助成金を活用できます。
ここでは、屋根塗装に使える補助金・助成金の基本情報を詳しく解説します。
対象となる工事内容
屋根塗装の補助金は、見た目だけの工事では使えません。省エネや耐久性、防災性能を高める工事が対象となります。
- 遮熱塗料を使用した屋根塗装(夏場の冷房効率を高めるため、省エネ対策として補助の対象になる)
- 老朽化による雨漏り防止を目的とした塗装
- 防火性を高める屋根材の塗替え
また、すべての屋根塗装が対象になるわけではありません。工事が補助金の条件に合うかどうかを、事前に確認することが大切です。
申請の条件
補助金や助成金を受けるには、地域ごとにさまざまな条件が定められています。以下は、一般的によく見られる条件の例です。
- 居住用住宅が対象
- 賃貸物件や空き家は対象外
- 工事の着工前に申請・承認が必要
- 着工後の申請は不可
- 一定の築年数が必要な場合がある
- 指定された認定施工業者による工事が条件
- 省エネ効果が見込まれる塗料を使う
以上のような細かな条件があるため、きちんと確認しておきましょう。公式サイトのほか施工業者にも相談すると安心です。申請条件を正しく把握することで、スムーズな申請が可能になります。
補助金・助成金の違い
屋根塗装に使える支援制度には、「補助金」と「助成金」があります。どちらも国や地方自治体が定めた政策目的に合致する取り組みに対して交付されます。ただし両者の違いを理解することが大切です。
支援制度 | 両者の違い |
補助金 | 募集期間が決まっており、予算に限りがある(早めの申請が必要である) 審査があるため、必ずしも交付されるとは限らない |
助成金 | 条件を満たしていれば、比較的申請が通りやすい(ただし先着順で受付される) 申請要件は自治体によって異なるため、確認が必須である |
以上の違いを理解することで、適した制度を選びやすくなります。
いくら節約できる?
屋根塗装における補助金・助成金の支給額は、制度によって異なります。一般的には数万円から最大で20万円程度が支給されるケースが多く見られます。
例えば以下のような補助金・助成金制度があります。
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業(国):
屋根塗装を含む外装リフォームで、最大160万円までの補助が受けられる(※1) - エコ住宅促進助成(東京都杉並区):
屋根・外壁の塗装工事に対し、施工費の20%(最大15万円)まで助成される(※2)
これらのような補助金を使えば、屋根塗装の費用を大きく減らせます。
屋根塗装に活用できる補助金・助成金を調べる方法

「屋根塗装に補助金や助成金を使いたいけど、どの制度を申請すればよいか分からない」という方も多いでしょう。実際のところ、補助金・助成金制度は地域や年度によって異なります。
ここでは、屋根塗装に活用できる補助金・助成金を調べる方法をご紹介します。
自治体の公式サイトで最新情報をチェックする
補助金・助成金の情報は基本的に、市区町村単位で提供されています。内容や申請条件、受付期間は自治体ごとに異なります。まずはお住まいの自治体の公式サイトを確認するのが基本です。
同じ都道府県内でも、市によって補助対象かどうかは異なることがあります。自治体のサイトで「屋根塗装 補助金」などと検索すれば、制度の有無を調べられます。
公式サイトは情報が正確で、信頼性も高く、内容も随時更新されているので、まずはチェックしておきましょう。また、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が運営する、全国の支援制度を検索できる便利なサイトもあります(※3)。
施工業者に相談する
補助金について迷ったら、施工業者に気軽に相談してみるのもおすすめです。
特に地域密着型の塗装業者は、地元の支援制度に詳しいことが多いです。過去の事例をもとに、補助金が使えるかどうか教えてくれることもあります。また、必要な書類や申請時の注意点について、アドバイスをもらえる場合もあります。
補助金に対応した見積書を出してくれる業者も多くいます。申請に必要な図面や写真なども、用意を手伝ってくれるかもしれません。
補助金制度を使った施工の実績がある業者なら、より安心して工事を任せられます。信頼できる業者を選ぶことが、補助金活用成功のカギです。
申請サポートサービスに依頼する
手続きに不安がある方は、補助金の申請をサポートしてくれる専門サービスを活用するのもおすすめです。
こうしたサービスでは、制度に詳しいスタッフが申請条件の確認から書類の作成・提出まで対応してくれます。自分で申請するより手間が減り、ミスや不備による不受理のリスクも少なくなります。
コストとメリットを比較しながら、上手に活用を検討しましょう。とくに高額な補助金を申請する場合は、成功報酬型のサービスも選択肢に入れるとよいでしょう。
屋根塗装に活用できる補助金・助成金の種類

屋根塗装に使える補助金や助成金には、国の制度と自治体ごとの制度の2種類があります。
たとえば国の制度には、「こどもエコすまい支援事業」や「長期優良住宅化リフォーム推進事業」などがあります。自治体の制度では、杉並区のように独自の助成金を出している地域もあります。
ここからは、それぞれの制度について具体例を挙げながら解説します。
国の補助金・助成金
屋根塗装に活用できる国の代表的な補助金・助成金制度として、「こどもエコすまい支援事業」「長期優良住宅化リフォーム推進事業」が挙げられます。
支援制度の名称 | 対象 | 支給内容 |
こどもエコすまい支援事業(※4) | 省エネ性の性能向上を目的とした住宅リフォーム 子育て世帯または若年夫婦の世帯 | 屋根塗装を含む外装リフォームで最大100万円までの補助が受けられる |
長期優良住宅化リフォーム推進事業(※5) | 長寿命化や省エネ性などの向上を目的とした住宅リフォーム 戸建て住宅または共同住宅 | 屋根塗装を含む外装リフォームで最大160万円までの補助が受けられる |
2025年3月度時点では新規募集を終了していますが、似ている制度が再開される可能性がありますので、定期的に最新情報をチェックしましょう。
地方自治体の補助金・助成金
国の制度だけでなく、屋根塗装に使える補助金は自治体でも用意されています。
たとえば東京都杉並区では、「エコ住宅促進助成」として屋根や外壁の塗装工事に対し、施工費の20%(最大15万円)の助成がありました。(※6)
自治体ごとに制度の名前や条件は異なるため、お住まいの自治体の最新情報を確認しましょう。 自治体独自の支援制度は予算が限られているため、早めに申し込むことがポイントです。
屋根塗装の補助金・助成金を申請する方法

屋根塗装の補助金を申請するには、申請方法をきちんと理解しておくことが大切です。手順どおりに進められないと、交付が遅れることもあります。
ここからは、屋根塗装の補助金・助成金を申請する方法を解説します。
申請の条件や流れを確認する
まず大前提として、補助金や助成金は工事の前に申請する必要があります。契約や着工の前に申請書を出し、交付決定を受けてから工事を始めましょう。
申請前に工事を始めてしまうと、補助の対象外になるので注意が必要です。また、申請者自身がその住宅に居住している実態があることや、工事内容・施工業者が制度の条件を満たしていることも重要なポイントです。
一般的な申請の流れとしては、以下のステップで進みます。
①事前相談
②申請書類の提出
③審査・交付決定
④工事実施
⑤実績報告
⑥補助金交付
事前に全体スケジュールを確認しておくと、手続きがスムーズに進み、ミスも防げます。
必要書類を準備する
補助金の申請には、制度ごとに決まった書類を用意する必要があります。 以下は、多くの制度で必要とされることが多い書類の一例です。
- 申請書
- 工事の見積書
- 施工箇所の図面や写真
- 住宅の登記事項証明書
- 本人確認書類(住民票や免許証の写し)
- 施工業者との契約書
- 業者が発行する証明書類(施工内容に関する説明書など)
ただし、必要な書類は制度によって異なります。必ず最新の募集要項を確認して、不備がないように準備しましょう。書類が揃っていないと、申請が通らない可能性もあるため、事前にチェックリストを作っておくと安心です。
報告書を提出する
工事が終わったら、「完了報告書」や「実績報告書」の提出が必要です。この報告書には、施工内容を証明するための写真や資料、請求書・領収書などを添付します。
とくに、施工前後の比較写真や「工事完了証明書」が求められるケースも多くあります。報告書に不備があったり、工事内容が事前の申請と違っていたりすると、補助金が受け取れない場合もあります。
そのため、正確な記録を残し、工事中から写真をこまめに撮っておくことが大切です。
補助金・助成金を受け取る
報告書の提出と確認が完了すると、いよいよ補助金・助成金が支給されます。 支給方法は銀行振込が一般的で、申請時に指定した口座に振り込まれます。
ただし、申請から入金までは時間がかかります。数週間〜数ヶ月ほどかかるのが一般的です。
また、実際の支給額が見積もりと異なることもあります。事前にどの工事が補助・助成の対象となるかをしっかり確認しておきましょう。
補助金・助成金を受け取ることで、屋根塗装費用の大きな軽減が期待できます。 申請から受給までの流れを把握し、計画的に進めることが成功のカギです。
屋根塗装に補助金・助成金を活用する際のポイント

屋根塗装で補助金を上手に使うには、次のポイントを押さえておきましょう。
適した補助金・助成金を見極める
屋根塗装に合った補助金を選ぶことが、活用の第一歩です。なぜなら、制度ごとに対象となる工事内容や申請条件、補助額が異なるからです。
たとえば、省エネ性能向上が条件の制度では、遮熱塗料の使用が必要な場合もあります。住宅の耐久性向上を目的とする制度では、劣化部分の補修が必要になる場合もあります。このように、制度の内容はそれぞれ異なります。国と自治体の制度をしっかり比較することが大切です。そして、自宅の工事に合った補助金を選びましょう。
合わない補助金を選ぶと、申請しても通らないリスクがあります。適切な制度選びが、補助金・助成金を有効活用するためのポイントです。
相見積もりを取って信頼できる施工業者を選ぶ
補助金を活用した屋根塗装では、複数の業者から見積もりを取り、信頼できる業者を選ぶことが重要です。なぜなら施工業者によって、対応可能な補助制度や提案内容が異なるからです。
中には補助金の申請に慣れていて、手続きを丁寧にサポートしてくれる業者もいます。一方で、支援制度にあまり詳しくない業者もいるため注意が必要です。また、同じ内容の工事でも施工費に差が出ることがあります。複数の見積もりを比較すれば、費用の妥当性や対応の丁寧さも見えてきます。
価格とサービスのバランスが取れた施工業者を選ぶことで、安心して屋根塗装工事を進められ、補助金活用もスムーズに行える可能性が高まります。
申請条件に合う塗料・工法を選ぶ
補助金・助成金を活用するには、対象となる塗料や工法を正しく選ぶことが必要です。 制度によっては、「遮熱性能が証明された塗料」や「耐久性を高める工法」でなければ、補助の対象にならないことがあります。
遮熱塗料は省エネ効果があり、補助の対象になりやすいです。一方で、一般的な塗料では対象外になることもあるため注意しましょう。
使う前に塗料の仕様書などを確認し、制度の要件を満たしているかチェックすることが大切です。
また、施工業者やサポートサービスなどにも相談しながら進めることで、制度に合致した内容でスムーズに申請・受給へとつなげることができます。
補助金・助成金以外の屋根塗装費用を節約するコツ

屋根塗装の費用を抑えるには補助金や助成金の活用に加えて、火災保険の申請や住宅ローン減税の利用、外壁塗装との同時施工など、他にもさまざまな節約方法があります。
ここでは、そうした補助金・助成金以外の屋根塗装費用を節約するコツについて詳しく解説します。
火災保険を申請する
自然災害によって屋根が損傷した場合、火災保険を活用して修繕費用の補償を受けられる可能性があります。
たとえば、台風や強風、大雪などによる破損が補償の対象になるケースもあります。保険金を使って塗装や修繕ができる可能性もあるため、まずは加入している保険会社に相談してみましょう。申請には、条件や必要書類の確認が必要です。
なお、保険金を受け取るためには、保険会社による査定や損傷箇所の証拠写真の提出が求められる場合がありますが、うまく活用できれば自己負担を大きく軽減できるチャンスです。 自然災害による屋根の損傷に備えて、自宅が補償対象かどうか一度チェックしておくと安心です。
住宅ローン減税を活用する
一定の条件を満たすリフォーム工事であれば、住宅ローン減税の対象になり、所得税の一部が数年間にわたり控除される場合があります(※7)。
対象となるのは、工事費用が一定額を超えており、住宅ローンを利用していること、そして耐震・省エネ・バリアフリーといった住宅性能の向上を目的としたリフォーム工事であることが一般的です。たとえば、遮熱塗料の使用なども省エネ性を高める工事として該当するケースがあります。
ただし、この制度は申請条件や内容が不定期で変更されることがあるため、事前に国税庁の情報やリフォーム業者への確認が必要です。税制面からの支援も活用することで、長期的な節約が期待できます。
外壁塗装と同時に依頼する
屋根塗装と外壁塗装を同時に依頼することで、トータルの工事費用を抑えることが可能になります。その理由は、足場の設置や解体といった共通費用が1回分で済むためです。
たとえば、足場の設置と解体には通常20万円前後の費用がかかりますが、屋根と外壁の工事を別々に行うと、それぞれに足場代が発生してしまい、コストが倍近くになる可能性もあります。さらに、同時施工により工期の短縮にもつながるため、工事期間中のストレスや生活の不便さを軽減できるというメリットもあります。
屋根と外壁を一度にまとめて施工することは、長期的なメンテナンス計画としても非常に効率的かつ賢い選択です。
まとめ:補助金・助成金を活用して、お得に屋根塗装をしよう!

補助金や助成金を上手に活用すれば、屋根塗装の費用負担を大幅に軽減できます。制度を正しく理解し、計画的に申請して、お得に快適な住まいを実現しましょう。
補助金・助成金を活用した屋根塗装を検討されている方は、ぜひペイプロをご利用ください。ペイプロは、外壁塗装の専門業者を比較・紹介してくれる無料のマッチングサービスです。厳選された優良な外壁塗装業者を紹介しているため、補助金・助成金の活用に対応している業者も揃っています。ご相談は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください!
※1参照元:長期優良住宅化リフォーム推進事業「事業概要」(https://r06.choki-reform.com/overview/overview.html)
※2参照元:東京都杉並区「(受付終了)【エコ住宅促進助成】杉並区断熱改修等省エネルギー対策助成の手続き案内」(https://www.city.suginami.tokyo.jp/s103/829.html)
※3参照元:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト(https://www.j-reform.com/reform-support/)
※4参照元:こどもエコすまい支援事業「事業概要」(https://kodomo-ecosumai.mlit.go.jp/about/)
※5参照元:長期優良住宅化リフォーム推進事業「事業概要」(https://r06.choki-reform.com/overview/overview.html)
※6参照元:東京都杉並区「(受付終了)【エコ住宅促進助成】杉並区断熱改修等省エネルギー対策助成の手続き案内」(https://www.city.suginami.tokyo.jp/s103/829.html)
※7参照元:国土交通省「住宅ローン減税」(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html)